【完】嘘から始まる初恋ウェディング

「白鳥さん、どんなお洋服が好きかしら?」

とは言っても、クローゼットの中は似たような洋服ばかり。
ジーンズは穿かない。カジュアルな服装も余りしない。

どちらかと言えば、甘くてガーリーなお洋服ばかりがクローゼットの中に掛かっている。 色も暖色系で統一されている。


…大人な白鳥さんの前では、ちょっと子供っぽいかしら。 ベージュのワンピースを合わせて、うーんと頭をひねる。

もうちょっと大人っぽい恰好のお洋服も買っておくべきだわ…。 結局洋服選びに二時間近く頭を悩ませる事となる。

レナちゃんは私とは違い背も大きい方だから、大人っぽいパンツスタイルを好み、しかもそれがばっちりと似合ってしまうような人だった。 私もせめて後五センチ身長が高かったのならば…。

鏡台に座り、アイロンで真っ黒の髪の毛をストレートに丁寧に伸ばす。

伸ばしている途中にふと疑問に思う。 …白鳥さんはどんな髪型の女性が好きなのかしら?ストレートよりも緩く巻いた方が良いのかしら? でも私は不器用だから、綺麗な巻き髪は作れない。

こんな事ならば、美容室も予約しておけば良かった。 メイクに取り掛かった時に、また彼はどんなメイクが好きなのか、と考えてしまっている自分に気が付く。

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