棘甘王子に現行犯逮捕されちゃいました ゾルック 三人目
「やっぱり触るのは……
やめとこうって思っ……」
「今更やめるはダメだよ!」
……えっ?
「僕はもう、りんりんに触られる気、
満々なんだからね!」
その意気込み。
もう、捨ててくれていいからぁ。
「あっ君。もう良いってば」
「僕が触ってって、お願いしても?」
あっ君の真剣な瞳が、私の瞳を貫いてくる。
冗談を返したい。
それなのに……
心臓がうるさいせいで、
笑顔を作る余裕すらない。
あっ君は椅子に座ると、私を見上げ。
掴んだままの私の手のひらを
自分の顔に押し当てた。