シンデレラは、ここにいます。〜オレの推しの推し〜

T.O.Pオブ推し


55〜

56〜

57〜





「謙士野球辞めても
なんでまだ筋トレしてるの?」



憂がオレの膝を押さえながら聞いた



「ん?憂がここに来てくれるから…」



「筋トレしなくても来るよ!
だって私は
謙士のファンでもマネージャーでも
推しでもなくて…

彼女だもん!」



かわいいな…憂



腹筋しながら

ここから見える憂を

何度も抱きしめたくなった



「あ、何回数えたか忘れた…」



「じゃあ、今日はこれで終わり!」



憂を抱きしめた



ドキン…



甘い匂い

照れる憂



ドキドキ…

ドキドキ…

ドキドキ…



胸がキューッてなる



まだ慣れない

この感覚



「いんだよね?

抱きしめても…」



ドキン…



憂が黙って頷いた



「いんだよね?

キスしても…」



ドキン…



恥ずかしそうに頷いた憂



ーーー



引き寄せられるように

お互いの唇を重ねた



ずっと待ってた

ずっと待っててくれた



「憂…好きだよ…」



「うん…私も好きだよ…」



ーーーーー



憂をそのまま床に倒した


憂の長い髪が床に広がった



ドキドキ…

ドキドキ…



憂の顔が緊張してるのがわかった



「…ん?…謙士?
次、腕立てするの?」



「ん、うん…
そんな体勢だけど…」



オレとフローリングの間にいる憂



ドキ…

ドキ…

ドキ…



1〜



憂が数えた



腕を曲げたら憂と近くなって

またそのままキスした



ーーー



「謙士、腕立ては?」



唇を離したら憂が言った



「今日は、もぉ終わり」



「謙士の邪魔したくないな…」



2〜



「ぜんぜん邪魔じゃないよ
彼女優先だから」



そう言ったら

憂のエクボが出てきた



「いい彼氏だね」



ーーー

ーーーーー



憂と触れてる



憂に触れてる



初めて憂に触れた時

憂に怒られた



小6の時

憂のエクボを指で押したら殴られた



ぜんぜん痛くなくて

女子って力弱いな…って

守ってやりたくなった



ーーーーー



「憂…かわいいよ…」



憂を包み込むように

キスした



オレより小さいくせに

少し大人に見えた憂



今まで

知らなかった憂



もっと

好きになる



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