モブで地味子な私を、超イケメン男子が、かまってかまって溺愛中!
第23話「私たち、青春してる!」
成瀬君と白鳥さんの話を聞いて、私はびっくり!
へ~!
そうなんだ!
知らなかった。
でも、お父さんとお母さんが凄いなあと思うだけ。
成瀬君は成瀬君だもの。
と思ったら、成瀬君もそっけなかった。
「そうだけど……だから?」
反応が薄い成瀬君に対し、白鳥さんは必死に食い下がる。
「もっとなんていうか、悠真様はおしゃれな食事をしているかなって、雑誌に出てくるような……」
「いやいや、俺は俺。オヤジやオフクロは関係ないよ」
「オヤジやオフクロって、お父様とお母様をそう呼んでいるのですか?」
「ああ、呼んでる。そして学校の勉強は進学の為、仕方なくって感じだし、野球は好きだからやってるんだ」
「………………」
「でも俺はさ、大好物のハムカツ食って、ブラック缶コーヒー飲みながら、これまた大好きなアニメ見て、人気のラノベ読んで、ミーハーにワクワクする方が好きなんだ」
「………………」
「そういう俺にドン引きするやつ、けっこう多いんだ。なんか違うとか言われてさ。どうして? とか何度も聞かれるから、めんどくさくなって、ちょっと演技してたんだ」
成瀬君は、私にカミングアウトしたのと同じ内容を白鳥さんへ告げた。
白鳥さんは、またもびっくりし、おずおずと尋ねる。
「わ、わかりました。でもなぜ私にそこまで話してくれるのですか?」
「昨日、ここへ。白鳥さんはわざわざ屋上へ来てくれたんだろ? それで思った。白鳥さんはゆいの……大切な友だちだから。ちゃんと話すべきだってな」
「ゆいの友だから……ちゃんと話す?」
「ああ、俺ゆいに告白したんだ。好きだから付き合ってくれって」
「………………」
「白鳥さんは聞いてるかもしれないけど。俺、大好きなアニメのイベントへ、こっそり行ってひょんな事でゆいと知り合って、心底ホッとしたんだ」
「………………」
「ゆいの前では、俺、演技しなくてすむ。大好きなアニメやラノベの話も思い切り出来るって」
「………………」
「白鳥さんは可愛いし、素敵な子だと思う」
「………………」
「でもゆいは、俺と同じオタクだから、とっても気が合うんだ。素の自分になれるし、一緒にいると凄く楽しいのさ」
「………………」
「白鳥さん、こんな俺で良ければ、ゆいの友だちになってくれたように、俺とも友だちになってくれないか?」
成瀬君が自分の本音を告げた上で、白鳥さんに『友だち付き合い』をするように申し入れた。
対して、白鳥さんも無言でじっと私を見てから、大きく息を吐いた。
笑顔で頷く。
「………………悠真様、正直に言います。私も同じです。ゆいの前だと、私はとても素直になれるんです」
「そっか……じゃあ俺と同じじゃないか」
「悠真様と同じ……私が」
「そうさ。でも、悠真様と呼ぶのはもうやめてくれないか。呼び捨てで、呼んでくれ。成瀬で構わないから」
「そ、そんな……じゃ、じゃあ、ゆいと同じに……成瀬君と呼びます!」
「おう! 白鳥さん!」
「はい! 成瀬君、私と友だちになってください」
「ははははは! ぜひ!」
「うふふふ! 何か、さっぱりした! 気持ち良いですね」
「ああ、気持ち良いな、白鳥さん」
「うふふ、今日も……天気がいい。ハムカツはおいしくて、コーヒーは苦い。私たち、青春してる! って感じです」
白鳥さんは青い空を見上げ、そう言うと……
私に向かって、優しくほほえんだのである。
へ~!
そうなんだ!
知らなかった。
でも、お父さんとお母さんが凄いなあと思うだけ。
成瀬君は成瀬君だもの。
と思ったら、成瀬君もそっけなかった。
「そうだけど……だから?」
反応が薄い成瀬君に対し、白鳥さんは必死に食い下がる。
「もっとなんていうか、悠真様はおしゃれな食事をしているかなって、雑誌に出てくるような……」
「いやいや、俺は俺。オヤジやオフクロは関係ないよ」
「オヤジやオフクロって、お父様とお母様をそう呼んでいるのですか?」
「ああ、呼んでる。そして学校の勉強は進学の為、仕方なくって感じだし、野球は好きだからやってるんだ」
「………………」
「でも俺はさ、大好物のハムカツ食って、ブラック缶コーヒー飲みながら、これまた大好きなアニメ見て、人気のラノベ読んで、ミーハーにワクワクする方が好きなんだ」
「………………」
「そういう俺にドン引きするやつ、けっこう多いんだ。なんか違うとか言われてさ。どうして? とか何度も聞かれるから、めんどくさくなって、ちょっと演技してたんだ」
成瀬君は、私にカミングアウトしたのと同じ内容を白鳥さんへ告げた。
白鳥さんは、またもびっくりし、おずおずと尋ねる。
「わ、わかりました。でもなぜ私にそこまで話してくれるのですか?」
「昨日、ここへ。白鳥さんはわざわざ屋上へ来てくれたんだろ? それで思った。白鳥さんはゆいの……大切な友だちだから。ちゃんと話すべきだってな」
「ゆいの友だから……ちゃんと話す?」
「ああ、俺ゆいに告白したんだ。好きだから付き合ってくれって」
「………………」
「白鳥さんは聞いてるかもしれないけど。俺、大好きなアニメのイベントへ、こっそり行ってひょんな事でゆいと知り合って、心底ホッとしたんだ」
「………………」
「ゆいの前では、俺、演技しなくてすむ。大好きなアニメやラノベの話も思い切り出来るって」
「………………」
「白鳥さんは可愛いし、素敵な子だと思う」
「………………」
「でもゆいは、俺と同じオタクだから、とっても気が合うんだ。素の自分になれるし、一緒にいると凄く楽しいのさ」
「………………」
「白鳥さん、こんな俺で良ければ、ゆいの友だちになってくれたように、俺とも友だちになってくれないか?」
成瀬君が自分の本音を告げた上で、白鳥さんに『友だち付き合い』をするように申し入れた。
対して、白鳥さんも無言でじっと私を見てから、大きく息を吐いた。
笑顔で頷く。
「………………悠真様、正直に言います。私も同じです。ゆいの前だと、私はとても素直になれるんです」
「そっか……じゃあ俺と同じじゃないか」
「悠真様と同じ……私が」
「そうさ。でも、悠真様と呼ぶのはもうやめてくれないか。呼び捨てで、呼んでくれ。成瀬で構わないから」
「そ、そんな……じゃ、じゃあ、ゆいと同じに……成瀬君と呼びます!」
「おう! 白鳥さん!」
「はい! 成瀬君、私と友だちになってください」
「ははははは! ぜひ!」
「うふふふ! 何か、さっぱりした! 気持ち良いですね」
「ああ、気持ち良いな、白鳥さん」
「うふふ、今日も……天気がいい。ハムカツはおいしくて、コーヒーは苦い。私たち、青春してる! って感じです」
白鳥さんは青い空を見上げ、そう言うと……
私に向かって、優しくほほえんだのである。