雪の降るこの街で君に恋する
生活への変化
あれから、嬉しいことにドラマやバラエティ番組への出演、雑誌の撮影に大忙しだった。とても楽しい、求めていた生活だった。変わったといえば、周りからの視線、俺が目の前を通れば、今まではなかった黄色い声援が聞こえてくる。そして、雪の俺に対する態度。今までと違う。一緒に登下校はしなくなり、話すことも無くなったそして、会っても俺を避けてくるようになった。でも、その頃の俺はあまり深く考えてなかった。

仕事が休みだったので、学校に行き雪を見かけた。なんだか様子がおかしく思えたので、久々に話かけてみた。
『おい。雪』

「、、、」

『おい!無視すんなよ』

〚あ〜宏君だ〜 〛

『なんだ。立花か』

彼女は、立花沙也加(たちばな さやか)俺達のクラスメイトだ。俺が学校に来ると、やたらと話しかけて来る厄介な奴だ。

〚宏君の載ってる雑誌買ったよ〜!宏君ちょーかっこよかったよ!〛

『サンキュ。』

〚私、宏君といっぱい話したい!だから、お昼一緒に食べよ!〛

『あ、俺雪に話があるから、昼は雪と食べる。行くぞ』

「嫌だ。宏と話すことなんてない」

『いいから。来いって』

「ちょっと!離して!」

〚ボソッ何あれ。まだ懲りてないの?〛

立花が何かを言ったみたいだったが、俺ははっきりとは、聞き取れなかった。しかし、雪には、聞こえていたみたいだった。俺は半ば無理やりに嫌がる雪の腕を掴んで、屋上に連れて行った。

「離してって!」

『うるせぇな。なんでそんなにキレてんだよ。話したいって言っただけだろ。お前も、変わったのかよ。』

「そんなことない!私は、みんなみたいに変わったりしない!それに、キレてなんか、、、」

『ごめんって。てか、なんで避けたり、無視したりすんだよ。俺なんかしたか?』

「別に、、、宏はなんもしてない」

『お前ほんと昔から嘘つくの下手だよな。俺が、一緒にいない間何かあった?』

「別になんもない。強く当たってごめん。今ちょっと疲れててさあんま寝れてないんだ。だた、それだけ」

『そっか。なんかあったら言えよ。あと、ちゃんと寝ろよ。そうだ、今日久しぶりに一緒に帰ろうぜ。』

「うん。わかった。ありがとう」

あれ?雪ってこんな素直で可愛かったっけ?それになんか今ドキッとしたような、、、気のせいかな

『おう。』
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