リナリアが咲く頃に

ｼﾞﾘﾘﾘﾘ ｼﾞﾘﾘﾘﾘ ｼﾞﾘ..

私は眠い目をこすりながら目覚めた。
窓からは春の暖かい日差しが差し込んで
かすかに鳥のさえずりが聞こえる。
リビングからはお母さんが朝ご飯の
支度をする音。

ー今日から私は高校生だ。

上手くやって行けるかの不安で重くなった体を動かしながら私はリビングへ向かった。

「入学おめでとう。コロナで入学式には行けないけど頑張ってね。」

お母さんが優しく微笑む。その笑顔で私は何とかやっていけそうな気がした。

新しい制服に身を包むと
今日から私もJKか、と少しウキウキした。

「行ってきます！」

大きな声でお母さんに良い、
私は学校へ向かった。