【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜


 

 わたしは今日あった出来事を咲哉さんにも話した。

「そっか……。よかったな、本当に」

「はい。その方が、わたしにありがとうって言ってくれていたみたいで……。なんかこう、嬉しくなりました」

 だけどその反面、不安にもなったけど……。それは咲哉さんには内緒にしておこう。咲哉さんもきっと不安になるだろうから。余計な心配は、あまりかけたくない……。

 あの出来事だって、決して他人事とは思えなかったから……。

「とりあえず、よかったな」

「はい」

 先生の話だと、早見さんという妊婦さんは経過を見るために一週間前後入院するみたいだけど。とりあえずは本当によかった。

 その早見さんと再会したのは、次の検診の時だった。早見さんはわたしの顔を見て、すぐにわたしのそばへと来てくれた。

「五月女さん、ですよね?」

「はい。……早見さん、ですよね?」

「はい。あの、あの時は本当に、ありがとうございました。あなたのおかげで、今こうやって元気になりました」
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