【完結】君の全てを奪いたい〜俺の愛で埋め尽くす〜



 彼はベッドの中で、わたしに問いかけた。

 そんな彼の問いに、わたしは「はい」と答えた。

「奈都、シャワーでも浴びるか?」

「え?」

「シャワー、浴びるか?」

 と聞かれたわたしは、少し悩みながらも、言葉に甘えてシャワーを借りることにした。

 シャワーを浴びると体がとてもスッキリした。そして思い出したのは、昨日彼の腕に抱かれたことだ。

 「奈都」と呼ばれる度に、心が疼いた。そして甘く激しく抱き合ったその体は、お互いに言うことを聞かなかった。……あんなに激しく抱かれても、わたしは彼の体をまだ求めてしまいそうになってしまっていた。

 そして鏡に映った自分を見て気付いたのは、わたしの胸元に赤い印があったことだった。

「え!? これって…!」

 ま、まさかの、キスマーク……!? ええっ!なんで……?

「う、ウソッ……」

 まさかいつの間にか、こんなものを胸元に付けられていたなんて……。し、知らなかった……!
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