24時の鐘と俺様オオカミ
「大路、くん、」
「白雪、」


 耳元に口が寄せられ、息と一緒に言葉を吹き込んだ。

 それから、耳たぶに甘く噛みつかれる。


「んっ……!」


 ちょうどその時、校舎に響き渡るチャイム。

 その音に、のぼせた思考が引きずり戻された。


「……白雪、覚えとけ」
「なにを、」
「次、俺から逃げたら……食べられても知らねーからな」
< 47 / 82 >

この作品をシェア

pagetop