24時の鐘と俺様オオカミ
 ゆっくりと移動したそれに私が映ると、


「……姫野」


 かすれた声で、囁くように名前を呼んだ。


「大路君」


 その言葉に応えて、彼の名前をぽつりと呟けば、


「……白雪、」


 言い直すように声を重ねて、のっそりと体を起こす。

 小さなあくびを一つしてから、
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