騎士(ナイト)に チェックメイト



通い慣れた通学路。


同級生に見られると思うと少し恥ずかしいけどウキウキが止まらない。

だって隣には樹くんがいるから。




「ねぇ、樹くん」


「ん?」


「なんで私の事そんなに気にしてくれるの?話を聞いてしまったから見捨てられないとかならなんか申し訳なくて」


「・・・・守りたいから。
他の誰でもなく、俺がお前を守りたい。話を聞いたからそう思ったんじゃない。もっとずっと前からそう思ってた」


「え・・・」


「だからさくらは何も心配しないで、俺に守られてて?」


「うふふ、なんかお姫様な気分」


「そうそう、さくらは俺のお姫様だろ?」


「そうなんだ。イケメン王子様に守られて幸せだな」



本当に樹くんはストレートだ。
ドキドキで壊れそうな心臓を落ち着かせるため小さく深呼吸をした。




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