秘密で子育てしていたら、エリート外科医が極上パパになりました
プロローグ
茜音(あかね)

低く甘い声に名を紡がれ、目を開けるとそこには、私の上に覆いかぶさる彼の姿があった。

健康的な色をした逞しい素肌。大きくて筋肉質で、それでいてしなやかで艶めかしい。体温は私よりずっと高くて、まるで別の生き物のように感じられた。

『茜音、愛しているよ』

その言葉がとてもうれしくて、私も彼のことを深く愛しているのだと実感する。

私と彼の関係はけっして長くはないのだけれど、まるで運命の人に出会ったかのような、離れがたい絆を感じる。

愛の深さは時間に比例しない? それとも、かかった時間が短いからこそ瞬間的に高まるのだろうか。花火のように激しく燃えて、そして儚く散っていく?

だとしても、彼が一分一秒でも長くこの身を求め続けてくれますようにと祈るしかできない。どうかこれがひとときの戯れではありませんようにと。

ねだるように首筋に縋りつくと、彼は口元を緩めて、優しい優しいキスを落としてくれた。

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