研究員たちの思春期〜恋の仕方が分かりません!〜

4.エピローグ

夏、私たちは、理仁のパスポート発行がてら、ついでに籍を入れた。

未来の保証など何もない、付き合って半年のスピード学生結婚だ。

私の名前が「林環」になって、優那と高尾さんから「りんきょう」とバカにされることとなる。


そして秋、理仁の論文が学術雑誌「クアンタム」に掲載された。

ちょうど理仁がアメリカに旅立つ頃のことだった。


私は、ミジンコを用いて自然の生態系に影響を及ぼす化学物質の調査研究を始めた。

メダカやミジンコ、豊かな生態系が、ずっと維持され続けるように。

理仁の心を引き寄せる、綺麗な自然が、水辺が、ずっとずっと残るように。

その論文を書いている間は、私の中で、キラキラした理仁がいつもそばに居て、原動力になり続ける。

私が守りたいものは、自然が大好きな理仁少年の笑顔だった。
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