愛の像

「ごめんなさい気が利かなくて」

彼は椅子に座り水を飲む。

その間私は彼の足元に正座をし頭を下げる。

「ほんとだよ、お前は本当ダメなやつだな」

頭をパンパンと叩かれる。

私は黙って堪えることしかできない。

しばらく沈黙が部屋を覆う。

私は沈黙に耐えきれなくなって、

「今日、お仕事どうだったの?」

しまった。つい、仕事の話をしてしまった。

彼はコップを机にドンと置き、立ち上がる。
そして、私に近づいて肩を押し、倒した。

「いたっ!」

「誰に向かって口聞いてんだ?あ?」

私の髪を掴み左右に振り、そのまま立ち上がらせる。

「ごめんなさい、私が悪かった、やめて」

「誰のおかげでこんないいところに住めると思ってんだ?」
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