Livre magic〜願い続けた永遠〜
何とか「家族だから」と絞り出すように言うと、父さんは「家族?お前がか?冗談じゃない」と嫌悪感を隠すことなく表し、僕を離す。僕は慌てて立ち上がった。

「みんなどうしちゃったの!?僕たちは仲のいい家族で、この家で幸せに暮らしていたのに……。どうしてそんな目で僕を見るの!?こんなのおかしいよ!!」

「おかしいのはお前だろ?お前なんて血のつながりなんてない他人なんだから」

リオンがそう言い、カズが「お前のこと見てると飯がまずくなるから消えろよ」と鼻で笑う。僕の頬を涙が伝った。

痛い、苦しい、悲しい、辛い……。夢の中の出来事のはずなのに、前世でみんなから裏切られたあの時のことを思い出してしまう。

「何で……」

涙が止まらない。体から力が抜けてその場に崩れ落ちてしまう。そのまま泣き続けていると、誰かが僕に目線を合わせてきた。メルキュールだ。

「メルキュール……」

僕を見るメルキュールは無表情だ。その目に光はない。
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