37℃のグラビティ
つくづく……


身の程知らずな恋をしたものだと、自分でも思う。


触れる事も出来ないくらい遠い存在なら、憧れだけですんだかもしれないのに。


新海の抱きしめる腕の強さや……


唇のぬくもりを知ってしまったら……


中途半端な期待が、アタシにだって生まれる。


傷つきたくないからと、頭でどんなに否定しても、心はいうことをきかなくて……


更なる恋の深みへと、アタシを(いざな)う。


アタシが新海を想う気持ちは……


新海に触れてしまったことで、自分が思うよりずっと、もう後戻りの出来ないところまで来てしまっていた。


いっそ告白でもして玉砕した方が、今よりずっと楽になれるんじゃないかって……


思ってしまうほどに……
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