37℃のグラビティ
「それで自分でも無意識に触れたくなって……めちゃくちゃに壊したくもなる」


そんな新海の言葉で、どこまでかはわからないけれど、単なる友達関係ではないのだと悟った。


大きく波打つ胸の痛みは、ひた隠しにして、アタシは敢えて冷静を装う。


「新海の彼女のこと、吉住さんは知ってるの?」


「話してない」


「どうして?」


アタシは意地の悪い問い掛けだと思いながらも、敢えてそう訊いた。


「そんな理由、考えた事もない」


「言ったら、吉住さんが傷つくから? それとも吉住さんとの今の関係が続けられないから?」


「どっちでもねぇよ。俺が守ってんのは、誰でもない俺自身」


心なしか刺々しいアタシの言葉に、新海の語調も少しだけきつくなる。
< 228 / 251 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop