37℃のグラビティ
人気スターと、なんの接点もないその他大勢。


まさにそんな新海とアタシが、こんな風に隣に並んで、夜景を見てるとか、学校内に知れたら確実に「フライデー」もんだよ!?


オートロックマンションの立入禁止の屋上に、さすがにパパラッチはいないだろうから、知れ渡るなんて事はないだろうけど……


とにかくアタシは、新海の存在感に圧倒されて、大して話もしていないのに、喉まで乾いてくる始末。


「何か話さなきゃ……」なんて事すら、考える余裕もなく、ただ横にいるだけで、精一杯。


好きとか嫌いとか、そんな感情とはまた別物。


感情からではなく、体が勝手に反応する……みたいな。


慣れない事をする時、ドキドキしたり、緊張したりするでしょ?


まさに今のアタシは、そんな感じ。
< 24 / 251 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop