幼馴染みは、溺愛執事!?
「ありがとうございます、お父様。全力で彼女を守ると誓います」

「ああ、これまでも、これからも、心愛を守れるのはお前だけだよ」

「承知しております」

「それから、正式にお前が婚約者になれば、お前が社長になるんだぞ」

思いがけないセリフに、今まで真剣に聞いていた優雅から気の抜けた声が漏れる。

「…え?」

「もともと星夜くんが継ぐ予定だったがな…」

「そんな!心愛のほうが相応しいのでは?」

「まぁ取り敢えず社長か副社長になるんだから、しっかり勉強してもらうよ」

「わかりました…」

渋々うなずいた彼に、一言声をかけようと口を開く。

「優雅なら大丈夫よ」

優雅を見上げてそう言うと。

後ろから温かいものに包まれて、抱き締められたのだと気づくのに時間はかからなかった。

「彼女に相応しい人間になれるように頑張ります」

わたくしを後ろから抱き締めながらそう言い放ち、お父様がドン引きしていたのは言うまでもない。

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