FUZZY
ふるふると首を横に振って、でも気持ち良さには抗えなかったのかびくりと体を震わせた理乃さん。顔を真っ赤にして「ばか」と呟いた。
その〝ばか〟に再びやられそうなんですけど。この人は俺を煽る天才だと思う。
「きもちよかった?」
「…っ、」
「でも理乃さんもこうなること予想してたんじゃない?もしくは、そうなりたかったか」
「私はちゃんと話したじゃん。それなのに碧生くんが勝手に暴走して…っばか!ばかばか!」
寝転びながらぽかぽかと拳で俺の胸を叩いてくる。その拳を手の中で優しく握って汗ばんだ額にそっとキスを落とした。
「どっちにしろ密室にふたりきりは好都合でしょ?俺にとっても、理乃さんにとっても」
「もう流されないって決めたの!体だけの関係とか…無理だよ、」
「じゃあ、理乃さんは俺と体だけじゃない関係になってくれんの?」
ほんとバカな質問だ。言ってから気づく自分の発言の重さ。自爆しようとしてんのかな、俺。これじゃあもう付き合ってくれって言ってるようなものだ。勝利を掴むことのできない試合に自ら飛び込んで絶望。
「それは、」
「うん」
「つまり、あれだよね。……お付き合い的な」
「そうだね、そういうことになる。でも理乃さんは俺のことなんてただの大学生としか見てないし付き合うとか考えたことないでしょ?」
「……」
黙るってことはそうなんだ。
わかりやす。