私の好きな夜空、僕の好きな月
きっかけは本当に些細なことだった。
 学校での定期身体計測の際に不備があったため、もう一度という話だったのに、医師から聞かされた話は、自分の余命宣告だった。
診断結果は、難病指定のナミール・デ・ランパ。治療法なし、詳細な情報なしという確実な死だけが確定している奇妙な病気だという。
しかしこの病気にかかった患者に必ず見られる特徴が、死体がまるで眠っているように感じるらしい。これらの説明を受けながら、突然突きつけられた死を受け入れられず私は一人静まり返った病室で泣き崩れた。なんで何もしてないのに、今まで普通に生きてきただけなのに、
私が死ななければならないのかと何度も何度も何度も先生を責め続けた。声を上げるたびに家族や友人の姿が思い浮かんで辛かった。自分の病気のせいで大きな心配をかけてしまうのではないか、家族たちの自由を奪ってしまうのではないかと。 

医師からは、その後これからの生活での支障はないが万が一の報告はするようにねんをおされた。正直そんなことどうでもいい。私の大切な人たちに自分の余命を知られないのら何でもする。

だから、どうかこれ以上私に苦しみを与えないで、、。あの3人につらい思いをさせないで、、、、。
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