LOVEPAIN⑥
ゴロゴロと年末の人気ドラマの一挙の再放送を見ていると、
あっという間に夕方になった。


もうすぐドラマも終わるのか、と思っていると、私の携帯電話が鳴った。


それはメールの着信音で。


ナツキからだ、と体が震えた。


私は恐る恐る携帯電話を手に取り、
それを、確認すると、それは成瀬からで、
なんだか拍子抜けしてしまった。


メールの文章は


[都合の良い時にでも連絡下さい]


と、成瀬らしくない文章。


相手を間違えてメールでもして来ているのかな?


私はそう思い、成瀬に電話を掛けた。



『あ、はい。メール見たか?
今、大丈夫か?』


電話に出たその成瀬の反応から、
私に間違えてメールをした訳ではないのだと知った。


「どうしました?
なんか改まって。
今私は部屋に一人なので、どんな話でも問題ないですよ」


その感じから、成瀬の要件は仕事の事ではないのだと感じた。


そして、今私とナツキが一緒に居ないかどうか気遣ってか、
電話じゃなくあのメールだったのか。


「成瀬さん、結婚おめでとうございます」


成瀬の要件はそれだろう。


もう結婚するから、もう本当に俺の事は諦めてくれ、的な。


私に再度釘を刺したいのか。



『あ、ああ…。
そう言えば、プロポーズするのはお前に話してたな。
まぁ、おかげさまで上手く行ったけど』


あれ?


成瀬が言いたかったのは、結婚するからって事ではないのかな?

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