俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


朝陽くん……ほんと優しい。

彼の優しさに、胸がじわりと温かくなるのを感じた。

朝陽くんありがとう。傘、借りるね。


電車に乗り、最寄り駅に着くと、雨はまだ降っていた。1日でどれだけ雨降るんだろう。


朝陽くんの傘のおかげで、私は雨に濡れずに済んだけど。

朝陽くんと2人で入っていたときは狭く感じたこの傘も、1人だととても広く感じた。


家に着くと私は、真っ先にスマホを手にし、朝陽くんにお礼のメッセージを送る。


【今日はありがとう。傘も感謝です。
朝陽くんは大丈夫だったかな?
借りた傘、明日返すね!】


なんて書こうか悩んで、何度も打ち直したメッセージ。送信っと。


〜♪


私が送ってすぐに朝陽くんから返信が来た。

私と違って、メッセージの返事はいつも早い朝陽くん。


【どういたしまして。つーか、美月からメッセージくれるのって初めてじゃね? 感激なんだけど。
わざわざありがとう。図書館また行こうな】


そっか。いつもメッセージは、朝陽くんから送ってきてくれることが多いもんね。


『図書館また行こうな』


朝陽くんのこの言葉を見た途端、思わず私は1人にやけてしまうのだった。


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