俺が好きなのは、ずっとお前だけ。


教室の時計に目をやると、時刻はまだ8時前。


今、この教室にいるのは、俺と美月だけ。


教室に、好きな女と2人きりだって思うと、いつもより少しだけドキドキする。


俺は、今日の授業の予習をしようと、机の上に教科書を広げる。

教科書を見るフリをして、横目で隣の席の美月のほうを見る。


日誌に、今日の時間割を記入している美月。


美月の書く字、丁寧で綺麗だなぁ。

そして、真剣な横顔……良いなぁ。


美月も今日は、早起きしたのだろう。

時折美月は、口元を手で押さえていて。
あくびかな?


あくびで目から出た涙を拭うためか、美月がかけているメガネを外し、彼女の素顔が露になる。


ドキッーー!


やっばい。不意打ち!!


普段は、メガネをかけている美月の素顔。
めちゃくちゃレアじゃねぇか。


これは、今のうちにしっかりと目に焼きつけておかなければ。


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