諦 念

▪▪諦めた心(栞那)


式場は、半年先にやっと取れた。

式は、教会で行う
ステンドグラスの綺麗な窓
大きなハイプオルガン
讃美歌

教会の横には
海に面して半円形に作られた
パーティー会場
どこからも海が一望できる
昼と夜の顔があるみたいだが····
真っ白な建物に青い海

朝陽さんとすぐに申し込みをした。

ウェディングドレスは、朝陽さんが
カクテルドレスは、私が
選んだ。

白無垢は、父の為に。

婚約指輪は、十川家に代々継ぐ
物をお母様から。
3カラットのダイヤは
キラキラと神々しく輝いていた。

そんな指輪があることを
朝陽さんは、知らなかったようだ。

結婚指輪は、俺が。
と、張り切る朝陽さんに
可笑しくて笑いがでる。

本当に····幸せだ·····

もう·····

全てを····諦めていた······

もう···二度と······
恋など····しない·····
愛·····など····無意味····だと·····

また、裏切られたら·····

立ち直れない·····から·····

なら·····最初から

しなければ····よい·····と····

思って···いた·····私を·····


こんな···私に·····寄り添って·····

くれた·····朝陽····さん····

もう一度、信じても·····

良いか·····と·······思わせてくれた·····

朝陽·····さん·····

永い年月····

私を···想い続けて···くれた····

朝陽さん·····に···

感謝の気持ちと·····

心から·····愛して····います······

  の····言葉を······
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