きっと100年先も残る恋
赤い煌々とした横丁のアーチの下で、突然雄介が立ち止まる。

アーチの向こうにはこれもまた赤くて煌々とした世界が続く。

足を一歩踏み入れようとしたのに、隣の雄介と視線を交わす。

「そういえば未成年だね」
「うん」

「じゃーだめだ」と突然くるりとその世界に背中を向けた。

「だめ?」

私が聞くと、強く「だめ」と答える。

「俺が未成年と飲酒してたら親に迷惑かける」

初めて聞いた彼からの「親」。
ちらりと目が合う。

「知ってる?」

そう聞かれて返事に戸惑っている私を見て、「よね」と勝手に付け足した。

「貴田美里と高松大介に大迷惑かけちゃうから、いい子にしてないとダメなの、二世は」

雄介は笑う。

「俺の前では二十歳になるまで飲まないでね」
「うん」

変な約束が出来たと同時に、二十歳になったら一緒に飲む約束も交わす。

私たちは赤いアーチに背を向けて、私のアパートに向かった。

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