ここは会社なので求愛禁止です! 素直になれないアラサー女子は年下男子にトロトロに溺愛されてます。

まったりデートでお泊まりです

 胸のあたりのズシっとした重さに気がつきまだ眠たい目をゆっくりと開ける。
 いつもと違う景色に一瞬焦ったがすぐに思い出した。昨夜は松田の家に泊まった事を。
 胸のあたりの重さは松田の腕がまるで逃がさないと言わんばかりにガッチリと私をホールドしているて動けない。
 チラッと松田を見るとまだぐっすりと眠っていた。
 綺麗な顔だな……といつまでも見ていられる。
 寝顔はなんだか普段よりあどけなく感じ、暫く眺めていると「んんっ」と松田が身体を動かし、腕から解放されたのですきを見て起き上がった。
 
「おはようございます」

「っふぇ!? あ、おはよう、起きたのね」

「今起きました、本当は真紀より早く起きて寝顔を見てるつもりだったのに」

「やめてよっ、寝起きは髪の毛もボバボサでヤバいんだから!」

 もしかしてヨダレ垂らしてたかも! と焦り顔を松田から逸らし口元を触ってみるがざらついてはいない。多分大丈夫かな……? 

「洗面所行ってくるわ」

「ん、じゃあ俺はリビングに行って誠を起こして朝ごはんの準備しておきますね、パンでいいですか?」

「うん、松田君の作るものはなんでも好きよ」

「……朝から幸せすぎて怖いくらい」

 本当松田の言う通りで幸せすぎて怖いくらいだ。
もしかしたらこの幸せは絶頂期でこれからズドーンと何かが起こり最悪の展開になっていくのかもしれないと思ってしまう。そんな事は少女漫画でしかあり得ないだろうと思いつつも少し不安になってしまう。
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