シンデレラは堅物会長の専属モデルになるようです
「その点シンデレラは安心だよなー。堅物会長の彼女だし、あんなチャラ男には興味ないしょ?」

「え? ま、まぁ……そうだね。あはは」


今話しかけられると一条君に姿が見えちゃうから止めて……。


「あれ? もしかして、悠ちゃん?」

「……!」


バチっと目が合ってしまった。

というのも、私が男子と話しているとこっちに一条君が来たから。


教科書をバッと取られ、嫌でも視線が……。


「あ、やっぱり悠ちゃんだ。少しだけ久しぶり? 正確には5日くらいかな」

「あー……うん、ひ、久しぶり」


私の机に手を乗せる一条君。

さっきよりもグッと距離が近くなる。


「なんだ!?シンデレラと転入生は知り合いなのか?」

「えー、シンデレラちゃんが一条君と知り合いなのショックー。私たちのこと相手にしてくれなくなるじゃん」


「そんなことないよ。可愛い女の子なら大歓迎」

「きゃー! 一条君カッコいい!!」


以前よりもチャラさに磨きがかかってない?


「あぁ、これ? 本当は黒にしようかなって思ってたんだけど、茶髪までならギリギリ校則大丈夫だったから茶髪にしちゃった。黒だと落ち着いてるから見た目優等生に見えちゃうし」

「……」


髪のことは聞いてないのに。
多分勘違いされてる。

私が一条君を見ていたのは別の理由だし……。
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