求められて、満たされた
「そっか、そうだね。そうしよう。奈生ちゃんは何が食べたい?奈生ちゃんに合わせるよ。」
「うーん、サーモン!」
「ははっ。サーモン限定?」
「海鮮系がいいです。」
不貞腐れたように言う奈生ちゃんが可愛かった。
奈生ちゃんの色んな表情を見れることに幸せを感じた。
「じゃあ、そうしよっか。」
「やったー!」
奈生ちゃん。
俺は君が好きです。
誰かが初恋は叶わないって言っていた。
欲を言えば、俺は奈生ちゃんと付き合って、奈生ちゃんの彼氏だと言えるようになりたい。
でも、奈生ちゃんのそばにいれるなら恋人になれなくてもいいです。
だから、奈生ちゃんのそばにいさせて下さい。
それが今の俺の一番の願い。
もしも、神様がいるならそれだけは叶えてほしい。
どうかいつでも奈生ちゃんに会える距離で居たい。
住む世界が違うとか、そんなのは分かってる。
なら俺はその世界に近付けるように努力するし、必死に手を伸ばす。
奈生ちゃん。
例え君の瞳に俺が映らなくなったとしても、俺はずっと君を見ていたい。
それだけは許して欲しいんだ。
どんな形でも君のそばに居たい。