家出少女は不器用王子と恋をする。
「ほら、海って泳ぐの楽しいけど後処理めんどくさいじゃん?」

実際に昔行った時のことはよく覚えてないけど。
これ前海について調べたときネットに載ってた感想だけど。

「あー確かに。じゃあ見て回るだけでもいっか。十分ロマンティックだしね」
「うん」
「いっぱい写真撮っていくつかお裾分けしてよー?夏休み暇なんだから」
「もちろんそのつもり!」

まどかちゃんも私が笑顔で返事すると頭を撫でてきた。

仁坂に撫でられるとドキドキするけど、まどかちゃんに撫でられると安心するなぁ。

何だかお姉ちゃんみたい。

それにしても私頭撫でられすぎじゃない?
何?そんなに私の頭なんかあるの!?

「にしてもそれって距離近づけるチャンスじゃん?何かする予定とかあるのー?」
「んー・・・」

何かする・・・か。

するって何を?
逆に何もしないようにすることが予定なのでは?

あ、でも・・・・・・。

仁坂に拾われた日、聞くタイミングを逃し聞くに聞けず今まで放置していた疑問のことを思い出した。

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