不良男子と私の話。
次の日
目が覚め、起床しようと思ったら…湊が私を抱きしめるように手が腰に回っていた。
恐らく、私がイラついて先に寝た事に対して何も考えていないんだろうな。
何もかもが憎めない…
全てに対して、湊に負ける気がする。
起き上がろうと湊の手を動かしたら「紗良」と言って再び抱き締めて来た。
『寝言?』
「そう」
『起きた?』
「もう怒ってないの?」
そう言って、優しく髪を撫でてきた湊。
怒ってはないけど…
イライラしていたのは伝わっていたのかな。
『怒ってないよ』
「どんどん朝陽のママになっていって、俺は寂しいよ」
『朝陽に嫉妬してんの?』
「してるのかもな」
自分は、その気がなくても…そう感じさせてしまっていたようで申し訳ない気がした。
『ごめんね』
そんな気持ちで、湊を抱きしめていたら…湊は二度寝。
今日が休日で良かったね。
ずっと、抱きついているわけもいかなくて…少し経った後に離れた。