オフィスの華(令和版)~若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係~
「まぁ、今は月始めだし、日替わりの実務中心だよな…時間あるだろ?今村主任」

「…染中は私達経理課の期待の星よ…どうして…社長秘書なんかに推薦するのよ!!栗原さん」


「もう、これは決定事項だ…嫌なら、退職届を書くしかない…時間があるかないか…はっきり言ってくれ。俺はそれが訊きたいだけだ」

社長は横暴な性格だと訊いたけど、まさかここまでとは…

「ないわよ!!」

「分かった…ないなら…いい…」

栗原さんは主任の言葉を吞んで、踵を返す。

「ちょっと、待って下さい!!栗原さん」

私は彼の腕を掴んだ。

掴んだ腕には飲み口の開いた缶コーヒー。

その掴んだ拍子に缶の飲み口からコーヒーの液体がこぼれ、彼の白いYシャツとネクタイを汚した。

< 12 / 245 >

この作品をシェア

pagetop