オフィスの華(令和版）～若社長と秘書のHONEYなヒミツの関係～

社長の椅子～祐早斗side～

秘書課。
親父の好みの女性で構成された。
別名は『シンデレラ課』と言っていたな。

俺と親父がフロアに入った来た途端、皆仕事を中断した。
「皆、集まってくれ！！」

親父の一声で、秘書たち全員が軍隊のように一列に並んだ。


「紹介する。俺の息子の祐早斗だ。今日付けで社長に就任するから…皆よろしく頼む」

「よろしくお願いします！！」

全員が声を揃え、俺に頭を下げた。

中央に立っていた一際目立つ女性が一歩前に足を出した。
余りの美人に整形疑惑が脳裏を掠める。

「初めまして、新社長。室長の小畑奈央です」
彼女が一礼すると肩のラインで切りそろえられた髪の裾がはらりと揺れる。

「こちらの方こそ、よろしくお願いします」

「まぁ、お前の秘書は栗原君だ。あともう一人…栗原さんが人選した経理課の女性が秘書に就く」

「あ…そうなのか…」

俺はどの子が俺の秘書に就くのかと全員の顔を見渡した。
親父は自分のお気に入りの女性からは俺の秘書を人選しなかったようだ。
どこまで強いんだ。親父の独占欲は。