羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】


 私が慌てて車を出ようとすると、
「みゆ。今日の帰り迎えにいく。今週は日曜まで、俺にみゆの時間を頂戴」
と先輩が言った。

「日曜までって……」

 それはつまり、日曜まで一緒ってことですか?
 胸が痛いほど大きく高鳴る。でも、嬉しいって思ってる自分もいるような、いないような。


 そんなことを思ったとき、先輩はクスリと笑って、

「みゆが疑う余地もないくらい、分からせてあげたくなっちゃった。俺はみゆしか見てないし、みゆだけをずっと独占してたいってこと、分かるまでいくらでも付き合うよ」

とはっきりと言ったのだった。


 その内容に大きな不安も感じつつ、返事ができないでいると、先輩は私の髪をなで、
「じゃ、みゆ、いってらっしゃい」
と頬に当たり前のようにキスをする。

 やっと開けられるようになった車のドアを開け、私は車外に出ると、振り返ることもせずにダッシュで会社に走っていた。


―――ちょっと待って! 私また何か、間違った気がする……!

どこで間違った? 何を間違ったの……⁉

< 175 / 302 >

この作品をシェア

pagetop