羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】


「ごめん、起こしちゃったね」
 先輩は目の前でクスリと笑って、私の髪を撫でる。

「今何時ですか?」
「11時」
「えぇ……!」

 もしかして半日くらい寝てました?
 驚く私をみて、先輩は楽しそうに笑った後、

「大丈夫、休みだから。それよりお腹は大丈夫?」

と聞いてくる。あ、そうだ。
 私は生理痛でちょっとおなか痛くて。でも……

「はい……これのおかげで」

 私はブラウンのブランケットを指さす。それは昨夜、お腹は温める方がいいよね、と先輩が買ってくれたものだった。


「よかった」
「それより、先輩起きてたなら私も起こしてくださいよ」
「なかなかゆっくりみゆの顔見れないし。ずっと見てても飽きないから見てたの」

 先輩はなんだか朝からとっても楽しそうだ。
 目を細めて、私の顔を甘い目で見つめている。

 どうしたんだろ、と思って、ふと、嫌な予感がした。

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