羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

 すると、先輩は私の前に来ると、真剣な顔で、小さな箱を私に差し出した。
 そしてそれを開けると、

「みゆ。俺と結婚してほしい」

とはっきり告げる。
 中には見たことのある指輪が光っていた。


―――これ、最初に先輩が渡してきた指輪。


 私、今、これを『重い』だなんて思ってない。

「……っ」

 それを見ていると、勝手に涙があふれてくる。この指輪で、嬉しくて泣くなんて考えてもなかった。

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