羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

 先輩は家に帰るなり、私の額に当たり前のようにキスを落とす。
 それに私もくすぐったくて笑ってしまった。

「これからずっと一緒にいられるね」
「そうですね」

 ふふ、と笑うと、先輩も楽しそうに笑ってくれる。
 やっぱりその笑顔好きだなぁと思ったとき。

「最初から5日間ずっと一緒にいられるしねぇ」

と先輩は言った。


「5日……?」
「今日からGW、5連休」
「……ソウイエバソウダッタ」

 すっかり忘れていたけど、世間はGWだ。
 私はなんとなく嫌な予感がして、

「えーっと、いったん帰って。GW明けに結婚生活はじめませんか?」
と言うと、先輩は不機嫌そうに眉を寄せて、
「まさか」
と言い放った。


「うっ……」
「俺が、こんなチャンスに引く男だと思う?」
「お、思いません……」

 泣きそうになった私に、

「そういえばみゆ、俺の愛が重くても諦めるって言ってくれたんだよね」
と先輩は微笑んだ。

 それはまるで悪魔のような笑みで、私は背中からゾワゾワと寒気が走っていた。

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