羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。【番外編 2021.5.9 UP】

「って違う! ここここここれ一体いくらするんですか!」
「スタンダードに、給料三か月分くらいかなぁ」
「先輩の給料の3か月って想像もしたくないんですけど!」

 間違いなく私の給料一年分以上だ。
 こわい。給料三か月分、怖い。こんな怖い給料三か月分があってたまるか!


 思わず指輪を持つ手が震える。物理的にも心理的にも重い。

「大丈夫だよ、心配しなくても」
「いや、こんなの、ほんと重いですから! いりません! 返品してください!」
「いいじゃない。もらっちゃいなよ、気軽に」

 気軽にもらっちゃいなよ、とか、なに言ってるの⁉ この先輩!

「ウン百万以上する代物、気軽にもらえませんよ!」

 ふふ、と笑って先輩が指輪を自分の手に取ってくれる。
 良かった。返品に応じてくれた……。


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