狙われてますっ!
 


 昨日は、あれでよかった気がしたんだがな。

 次の日の朝、求は昨夜のやりとりを読み返し、笑ってしまう。

 ……なんだろう。
 どっちのメッセージも意味がわからない。

 だが、どうやら、汐音も自分と同じように動揺しているだけらしいと気がついた。

 とりあえず、怒ってはいないようだ、と思い、明るい気持ちになったが。

 顔を洗いに行こうとして、鏡を見たとき、求はふと思い出していた。

 昨夜、夢の中でまた、あの地下空間に居た。

 たくさんの渡真利が居た場所だ。

 だが、今そこには、自分と一体の渡真利しか居ない。

 古代の兵士のような格好をした渡真利がかなりの近距離から弓矢で自分を狙っている。

 今までより、ずいぶんと近くなっているような……。

 鼻先に当たりそうな矢じりを見ながら、求はそう思っていた――。



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