告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜




「おーい有菜。あ、片山さんちょっと有菜借りるね」
「う、うん。いいよ」
「なーにー、うるさい健二」
「うるさいて……あのさぁ、今度同中のみんなでカラオケ行くじゃん」
「あぁ、うん」


 
 高田くんは有菜ちゃんと会話をしながら、さらりと前の長テーブルの席に座る。そして、その隣には……。



「(まじかーー)」



 当たり前のように水瀬くんが座った。しかも、何故か前を向かずに、身体をこちらに向けた。自然と近くなる距離に、私はバレないよう椅子ごと後退り、視線を隣の窓に向ける。

 高田くんと仲良しだからね、会話に混ざりるのは当たり前かもしれないけど、流石にこれは私が困る……。

 有菜ちゃん達は同じ中学だ。今度中学時代のメンバーと遊びに行くらしく、幹事の二人はそれを話し合っていた。

 あぁ、早く授業始まらないかな。そう思っていた、その時。
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