告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



 ────そっちのが好き?

 水瀬くんはなにか特別な事を言っているつもりはないらしく、教室にの前で立ち止まる私を残して自分の席に歩いて行ってしまった。

 そう、何も特別なことではない。きっと好みの問題。分かりきっているけど、そういうことをサラリと言われて、へぇそうなんだ。と受け流せるほど、私の経験値は高くない。



「あれー?凛子……って、どうしたの?!顔真っ赤!」
「な、なんでもないです……」



 先に教室に入っていた有菜ちゃんは、廊下で固まる私を見て驚く。

 そして、一連の水瀬くんの言動を話すと、ふぅーんと楽しげに笑う。



「私も凛子はポニーテール似合うと思うよ」
「それはありがとう……」


 始業のチャイムが鳴り、私はやっと教室に入る。その時もばちりと水瀬くんと視線が合ってしまい、動揺しているのがバレるのが恥ずかしくて、直ぐに逸らした。

 席に着き、下敷きで赤い顔を仰いでいると、身体が妙に怠い事に気付いた。あれ?これは、もしかして……。



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