告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜




 恐ろしい想像が脳内を巡り、声をひっくり返しながら有菜ちゃんに抗議する。



「有菜ちゃん、楽観的すぎるよ!」
「とーにーかーく、その期間凛子は水瀬くんと恋人になれるかちゃんと見極めなきゃだめだよ?」
「うっ……分かってるよぉ……」
「自分には荷が重いとか思ってるんでしょ。それ、水瀬くんに失礼だから」



 有菜ちゃんの言葉がグサリと胸に突き刺さる。なんで考えてることがバレたんだろう。私は確かに、水瀬くんの彼女は荷が重いと思っていた。

 だって、水瀬くんと付き合いたい女の子なんて沢山いるだろうし、何よりこんな自分が選ばれた理由が本気で分からない。

 こんな、美人でもなんでもないその辺にいそうな見た目で、赤面症の私なんて……。私を選ぶなら絶対有菜ちゃんの方がいいでしょ。



「ほんと、私を選ぶ意味がわからないよ」
「それは水瀬くんにしか分からないんだから。今度聞いてみなよ」
「なんで私のこと好きになったの?って……あ、ごめん凛子!ドラマ始まっちゃったからまた明日ね!」
「えっ、ちょっと、有菜ちゃ」


 ────プッ、ツー、ツー


「……マイペースなんだから」



 私はベッドにドサリと寝転がり、目を閉じる。

 理由を聞けばいいじゃんって、そんなこと聞くの恥ずかしいよ。でも、ちゃんとその理由を知れば、少しは安心して水瀬くんの気持ちに向き合うことができるのかな?

 そうこう考えているうちに、緩い眠気に誘われ思考は沈んでいった。




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