竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
でも、マリベルはミレイナのウサギ姿を見たことがないので、もしかすると自分だと認識してもらえないかもしれない。
ミレイナの中に、急激に不安感が広がってゆく。
(まずは耳飾りを回収して、その後はここの道沿いで待つしかないわね)
ミレイナは落ちていた耳飾りを咥えて道の脇の草陰に身を潜める。
何台かの馬車が目の前を通過した。けれど、いつまで経ってもマリベルの乗った馬車は戻ってくる気配がない。
(もしも戻って来てくれなかったらどうしよう。やっぱり、自力で王宮に戻るべき?)
ここで待っているよりも戻ったほうがいいと判断したミレイナが移動し始めようとしたそのとき、背後から「いたぞ!」と声がした。
「探してもどこにもいねえと思ったら、こんなところにいやがった」
突然現れたガラの悪そうな大柄の男が、ミレイナの首をむんずと掴もうとする。しかし、その寸前にバチンと火花が散って大男が手を引っ込めた。
ミレイナの中に、急激に不安感が広がってゆく。
(まずは耳飾りを回収して、その後はここの道沿いで待つしかないわね)
ミレイナは落ちていた耳飾りを咥えて道の脇の草陰に身を潜める。
何台かの馬車が目の前を通過した。けれど、いつまで経ってもマリベルの乗った馬車は戻ってくる気配がない。
(もしも戻って来てくれなかったらどうしよう。やっぱり、自力で王宮に戻るべき?)
ここで待っているよりも戻ったほうがいいと判断したミレイナが移動し始めようとしたそのとき、背後から「いたぞ!」と声がした。
「探してもどこにもいねえと思ったら、こんなところにいやがった」
突然現れたガラの悪そうな大柄の男が、ミレイナの首をむんずと掴もうとする。しかし、その寸前にバチンと火花が散って大男が手を引っ込めた。