竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
ミレイナは会場内をきょろきょろと見回す。
「お嬢さん、よろしければ──」
「あ、ごめんなさい。私、踊れないんです」
すぐに知らない男性が近付いてきたので、ミレイナは両手を胸の前で振ってそのお誘いをお断りする。
(ここにいるとダンスに誘われちゃうのね。よし、外に行こう)
会場からはテラスに出られる出入り口がいくつかあった。ミレイナはそのうちのひとつからそっと外に抜け出した。