竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~

 ミレイナは会場内をきょろきょろと見回す。

「お嬢さん、よろしければ──」
「あ、ごめんなさい。私、踊れないんです」

 すぐに知らない男性が近付いてきたので、ミレイナは両手を胸の前で振ってそのお誘いをお断りする。

(ここにいるとダンスに誘われちゃうのね。よし、外に行こう)

 会場からはテラスに出られる出入り口がいくつかあった。ミレイナはそのうちのひとつからそっと外に抜け出した。
< 70 / 244 >

この作品をシェア

pagetop