SNSストーカー
崩れ落ちた彩を見て悲鳴を上げ、逃げ出そうとする心。


しかし、その足取りは遅くフラ着いている。


背中を少し押しただけで心は崩れ落ちてしまった。


「ふふっ……」


思わず笑みが溢れてしまった。


こんなに簡単になっちゃんの弱みを握ることができるなんて思っていなかった。


ようやく、神様は俺に味方をしてくれたんだ。


家にも学校にも居場所のない俺が、どれだけ苦しい思いをしてきたのかやっと見てくれたんだ。


「少し、遅いけどな」


ポツリと呟き、俺は心の体を引きずって空き地の奥へと移動したのだった。
< 102 / 141 >

この作品をシェア

pagetop