イジメ返し―連鎖する復讐―

「マリア……っ……愛してる……」

「っ……もう少し優しくして？」

「ごめん、とまんないよ、マリアっ……」

見覚えのある部屋が映し出された。

それは間違いなく姉のマリアの部屋だった。

ベッドの上で男女が愛の言葉を囁き合いながら絡まり合っている。

余裕そうなマリアとは対照的に男の方は顔を赤らめ興奮したようにマリアに馬乗りになって首筋に顔を埋めている。

「祐……ちゃん……？」

画面に映し出されているのは祐ちゃんとマリアだった。

祐ちゃんはマリアのことを愛おしそうに見つめながらキスを落とす。

マリアはそれにこたえるように祐ちゃんの背中に腕を回してギュッと抱き着く。

自分が不倫でできた子という事実よりもさらにあたしは混乱していた。

どうしてマリアと祐ちゃんが……？

二人が仲良くしているところなど見たこともないのに。

それなのにどうして――。ふたりはいつからそういう関係になっていたの――？