イジメ返し―連鎖する復讐―
必死になって扉を叩くものの外からの反応はない。
喉がカラカラに乾いていた。
ズルズルと扉を背にその場に座り込んで両膝を抱える。
途端、虚しさが全身に込み上げてきて自然と嗚咽が漏れた。
どうしてこんなことに……?
お腹を踏みつけられて嘔吐させられ、全身を蹴飛ばされ、罵られた。
自尊心を投げ捨てて土下座までしたというのに結果はこれ。
今まで必死になって守ってきたものが音を立ててガラガラと崩れ落ちていく。
もうどうすることもできない。
明日からもイジメは続く。
バスケ部を引退するまで、それは永遠に。
この地獄のような日々が繰り返されるんだ……。