🩸狂い切ったヴァンパイア🩸
……ひゆが、危ないから。

「……あ、腹減った」

「……嫌な予感がする」

後ろからくるドス黒いオーラーに軽くびびっていると、案の定。

「お前、血吸ってい?」

「……やめろ、僕は男なんだぞ。お前が特殊で、同性の血でも生きていけるからって、僕を餌にするな」

悠河は少し特殊で、普通の吸血鬼なら、異性の血しか吸えないけれど、コイツは同性の血を吸ってでもやっていける。

だから、よく僕はコイツの餌になっていた。

10年前に吸ったひゆの血が濃くて、そのおかげでいままで薬でやってこれたけれど、コイツのせいで、命を脅かされていた。

「ちぇ」

「……早く席戻れ。授業、始まる」

そう言うと、大人しく悠河は席に戻って行った。




嫌な授業は終わり、休み時間がきたので僕は一目散にひゆの教室へと向かった。


「……ひゆ!!」

教室につき、愛しい人の名を呼ぶ。

でも、目に入ったのは……。

「……お?お前誰だ?」

「あっ……れんちゃん、この子は……」

れん、ちゃん……?

謎の男への名前の呼び方に、血反吐が出そうになった。

なぜ、ひゆはコイツに抱きしめられていた……?

思わず教室の壁を蹴った。

すると、コンクリートのはずが簡単にボロボロと穴が空いた。

それをみたひゆが、ひっと言うように怯えていた。

その怯えてる姿が可愛くて、つい写真におさめると共に、執事を呼び出し処理を頼んだ。

「……で。ひーゆ❤︎ソイツ、だぁれ?」

その言葉が、静まった教室に響き渡った。

「し、親友だよっ……?」

「あ”……?親友……?」

思わず我を失った状態になり、驚くほど低い声が出た。

「親友、だよっ……?」

「ああ、そうだな」

そう言って後ろから抱きつくれんというヤツを睨みつける。

「なんだよ、お前後輩のくせに」

「あ”……?」

わからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからないわからない

なんで僕のひゆが、こんなヤツと……。

気が狂いそうになって、いや、気が狂って、僕は我を失った。

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