🩸狂い切ったヴァンパイア🩸
今日は存在感が大きな一日間だった。

久しぶりに、自分の存在があるような気がした。

「……もう、寝たいなぁ」

自分の存在が感じられる時はすぐ疲れる。

「じゃあお風呂入ろうか」

「う、うん」

玲くんの家のお風呂って、ものすっごく広そう……。

「こっちだよ」

「え、お部屋にお風呂があるの?!」

「うん?普通じゃない?」

「す、すごいよ」

ここはホテルなの……?いや、明らかにホテルより大きなお家だけど……。

「まぁ……そんなことはいいから、一緒にお風呂入ろうか」

「うん!そうだね!ってえ……?」

一緒に、お風呂……?

「あれ?いまうんって言ったよね?」

「ち、ちがう、お風呂入っておいでって言われたのかと思って……」

わ、私、とんでもない勘違いをっ……!!

「ふふふふ、いまさら取り消しなんてできないよ?❤︎」

「ぜ、前言撤回させて、いただきましゅ……」

そう言いながら玲くんとの距離を少しずつ離して行く。

「ふふ、逃げられないよ?」

「あ、あははははっ……」

い、いまだ!!

そう思いドアの方に走ろうとすると、あっけなくドレスの裾を玲くんに踏まれ転ばされてしまった。


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