幽霊でも君を愛する
「・・・なぁ、さっきから思ってるんだけど、なんか通行人少なくないか?」

「確かに・・・、こんな時間なのに学生が帰ってるし。普通はまだ授業中じゃないかな?」

此処は割と通行量が多い都市部、灰色の壁と地面に覆われた場所では、黄色い帽子がやけに目立つ。ただ今日は、列を成して一列に歩いている。まるでレーンに乗せられているレモンの様だ。
そして、黄色い帽子を被った小学生達を誘導しているのは、先生だろうか。列の最前と最後尾で挟みながら、小学生達を安全な歩道の片隅を歩かせている。
集団投稿や集団下校は、犯罪を防ぐには確かに良い手立てである。だが、最近では暴走者が集団下校中の子供達を巻き込んでしまう事件が起きているのもまた事実。
私が小学生だった頃と比べて、だいぶ価値観や概念が違っている事が、教師達の鋭い目線からも感じられる。
登校や下校は、生徒にとっては楽しい時間の筈なのだが。そんな私の価値観ですら、もはや『時代遅れ』なのか・・・

「あぁー、俺の弟や妹も、もう家に帰ってる頃だな。」

「そうだね。
 心なしか、さっきのカフェにいたお客の数も少ない気がするよ。お昼時ならテーブルが全て埋
 まる程盛り上がっていてもいい筈だけど。」

「そうだなー。
 はぁ・・・なんでこうゆう時って、何もしていない第三者の俺達まで危害を被るんだ?」
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